“家の印象は光で決まる” 照明リノベ入門|配灯・色温度・CRI・間接照明

リフォーム

結論:明るさ=ルーメンの量だけでは快適になりません。空間は「配灯計画(どこに・どの方向に)× 色温度(CCT)× 演色性(CRI)× 調光・調色の制御」で決まります。ダウンライトの“数増し”ではなく、面(Ambient)× 点(Task)× 線(Accent)を設計するのが照明リノベの最短ルートです。


1. まず押さえる三原則(Ambient/Task/Accent)

  • Ambient(面):部屋全体をふんわり照らすベース照明。均一に“視環境の土台”をつくる。
  • Task(点):作業面を必要十分に照らす。ダイニング天板、キッチン、デスク、洗面など。
  • Accent(線/面):壁・素材・アートを“見せる”光。陰影で空間の奥行きを演出。

配灯のコツ:天井中央に明かりを固めるより、壁・天板・床など“光を受ける面”を狙うと、少ないワットで“明るく感じる”。


2. 色温度(CCT)の目安と切替え戦略

  • LDK:日中4000K前後(中白色)、夜は2700〜3000K(電球色)が目の疲れを抑えリラックス度UP。
  • キッチン3500〜4000K。手元がクリアに。レンジフード連動で点け忘れ防止。
  • ワーク/勉強4000〜5000K。集中用途。夜は眩しさ回避にDim Down
  • 寝室2200〜2700K。入眠前は間接照明中心でメラトニン抑制を避ける。
  • 洗面・メイク3000〜3500K+高CRI。肌色が自然に見える。

調色一体型を主要室(LDK・寝室)に、固定CCTはサブ(廊下・収納)に。用途別に“変えられる光”を持つと失敗しにくい。


3. 演色性(CRI・Ra)の考え方

  • CRI 90以上を基準に。木・布・料理・肌の色がくすまない
  • キッチン・ダイニング・洗面・ギャラリー壁はRa≥90推奨。LDK全体をRa≥90にすると写真映えが安定。

4. ダウンライトは“間引き+壁寄せ”が正解

  • ピッチ:天井高さ2.4mなら1.2〜1.5mピッチが目安。過密は“ギラつき”。
  • 壁寄せ:壁から300〜500mmに寄せてウォールウォッシャー化。テクスチャ・アートが映える。
  • グレア対策深リフレクター/コーンタイプユニバーサル(首振り)で眩しさを抑制。

5. 間接照明(コーブ/コーニス/棚下)の実務ポイント

  • コーブ(天井バウンス):窓側に150〜200mmの幕板+LEDテープ10〜15W/m1000〜1500lm/mが目安。
  • コーニス(壁面バウンス):アート壁・タイル壁に。照射面まで200〜300mmを確保。
  • 棚下・ニッチ400〜700lm/mで面発光パネルor拡散カバー。
  • 色ずれ防止:テープは同一ロットマクアドレス管理(調光器とメーカー整合)。
  • 配線:電源は隠蔽置き(天井 内・造作内)、点検口放熱を忘れずに。

6. 配線・回路・スイッチ計画(ここで差がつく)

  • 多回路化:LDKは最低3回路(Ambient/Task/Accent)。
  • シーン制御:1ボタンで「食事」「くつろぎ」「映画」。スイッチの場所は“出入り口・ダイニング脇・ベッドサイド”。
  • 調光方式
    • 調光器互換は位相(トライアック)/PWM/0-10V/DALIを機器側と合わせる。
    • 既存配線流用なら位相調光が現実解。新規配線なら0-10VやDALIで滑らかに。
  • スマート化:壁スイッチは物理優先スマート後付け(ルール:家族が迷わない)。

7. ルーメン設計のざっくり目安(住宅)

  • LDK 16畳:ベース3000〜4000lm+タスク(ペンダント等)800〜1500lm×1〜2+間接1000〜2000lm
  • 寝室 8畳:ベース1500〜2500lm+間接800〜1200lm
  • キッチン:手元1500〜2500lm(棚下・スポット)

“感じる明るさ”は壁照度で変わる。壁を明るくする設計を最優先に。


8. 部屋別・実用レシピ

LDK(回遊型)

  • コーブ×1回路(調光・調色)、壁寄せDL×1回路、ダイニングペンダント×1回路、キッチン棚下×1回路。
  • ペンダント高さは天板から700±50mm。グレアが強い器具はセード径大きめを選択。

キッチン

  • レンジフード連動DL/棚下ラインライト。手元400lxを確保。

寝室

  • ヘッドボード裏の間接(2200〜2700K)、足元フットライト(人感)。天井DLは最小限

洗面・メイク

  • 縦ライティング(鏡の左右)で顔に影を作らない。CRI90、3000〜3500K。

玄関/廊下

  • ニッチ/壁面をウォッシュ。人感センサーで省エネ+お出迎え演出。

9. コストと工期の目安(戸建て/マンション)

条件で変動。以下は目安

  • 配灯見直し+器具交換(既存穴流用)15〜40万円/LDK(器具・調光器含む)
  • 間接照明の新設(造作含む)20〜60万円/箇所
  • シーン制御・スマート化10〜30万円/住戸
  • 工期:1〜3日(造作を伴う場合は3〜7日)

10. よくある失敗と回避策

  • ダウンライト密集で眩しい壁寄せ+深リフレクターに見直す。
  • 色温度バラバラ→ 主要室は調色機能で統一、固定CCTは用途別ルールを決める。
  • 演色性が足りず食事が美味しそうに見えない→ ダイニング直上をCRI90+へ。
  • スイッチが遠くて使いにくい回路分割+位置見直し(出入口・ベッド脇)。
  • 器具だけ高級で制御が貧弱調光器・スイッチに投資する(体験の質は制御が決める)。

11. 購入・指定のチェックリスト(発注用)

  • 器具仕様:ルーメン/CCT(調色可否)/CRI/調光方式
  • 間接用LED:lm/m、W/m、発光面、カットピッチ、色温度、CRI、R9
  • 電源・ドライバ:調光方式適合/放熱スペース
  • 造作図:見切り寸法/幕板高さ/点検口
  • 回路図:回路数/スイッチ位置/シーン設定
  • 安全:電気工事士による施工/防火・防湿等級/浴室の防湿型

12. 事例テンプレ(掲載フォーマット)

Before:16畳LDK、ダウンライト8台で“白く明るいが落ち着かない”。
Plan:コーブ×1、壁寄せDL×4、ペンダント×1、棚下×1。CCT日中4000K→夜2700K。
Cost:器具・造作・調光器込み 48万円工期2日
Effect:平均照度-10%でも壁照度UPで体感明るさ↑、映画モードで電力▲60%


13. まずは“現地の光”を診断(無料)

  • 現地で照度・色温度・グレアを簡易計測し、配灯の当たり方を可視化。
  • 家族構成・生活時間に合わせた3つのシーン図を即日ご提案。

光を設計すると、同じ部屋が“別の家”になる。 器具の総ワットを増やさず、見せたい面を照らす——これが照明リノベの本質です。お問い合わせいただければ、最短でプラン&概算をお戻しします。

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